子供が嘘をついたとき、親が取るべき対応は?

子供の嘘について

子供が嘘をつくのは成長の表れです。大きくなるにつれて、親に対し秘密を持つようになります。
「正直に言ったら怒られるから言わないでおこう」という考えは一種の知恵。

ですが、これが小さい頃だけに限らず、小学生・中学生と年齢を重ねたときも同様に嘘をつくようでは、信頼を失ってしまいます。
たくさんの人と円滑にコミュニケーションを取るためにも、子供が小さい頃から嘘をつくことについて教え、適切な対応を取ることが必要です。

ちなみに日本には「嘘も方便」という言葉があり、状況によっては嘘をついたほうがいいという場面があります。
また、本音と建前という言葉があるように、嘘を言ってもその場に応じた会話であれば許される、というケースも。
日本語とその文化をきちんと伝え、ついていい嘘とそうでないケースを、子供にも分かるようしっかり教えましょう。

悪意のない嘘について

例えば「給食を食べたときに火傷をした」と、子供が言ったとします。
そのとき、どのように火傷したのか、それが本当に正しい情報なのか、事実確認をきちんとする必要があります。

その後「給食を食べるとき、先生がきちんと見てもらうようお願いしたほうがいいかな?」と、子供に問いかけてみましょう。
もし本当に給食を食べるときに火傷をしたのであれば納得するはずです。もし違うシチュエーションで火傷をした場合は反応が異なるでしょう。

この火傷が、給食のときではなく家でこっそりラーメンを食べたときにできたものだとしたら、どうするでしょうか。
「嘘をついたの!?」と、頭ごなしに怒るのは厳禁です。子供の話をしっかりと聞いたうえで「あなたの味方だよ」という態度をとってください。

しかし、人を傷つけたり陥れたりする嘘をつく場合は別です。善悪をきちんとつけてもらうためにも、厳しく叱りましょう。

子供の嘘で気をつけるべきこと

子供が嘘をつくのは何かしらの理由があるからです。
親に怒られたくない・知られたくないといった理由で、嘘をつきます。
嘘をつくのは悪いことではありますが、その行為を真っ先に否定してはいけません。

その内容が嘘だと分かっていても、まずは肯定をして、子供の気持ちに向き合いましょう。
大人が子供と対等に向き合うことで、嘘である旨を子供から伝えてくれます。

一方、誰かを傷つける嘘・陥れる嘘のように、悪意のある嘘をついた場合は厳しく叱るのが基本です。
もしそこで甘い態度を取ると「こういう嘘をついていいんだ」と、誤った認識をしてしまいます。
子供同士、しっかりとコミュニケーションを取れるよう、ついていい嘘とそうでない嘘を区別して教えるのが大人の役目です。